今年93歳になった、演劇界の<生きる伝説>、ピーター・ブルック。1968年に激化したベトナム戦争を痛烈に批判した監督作、『テル・ミー・ライズ』はその年のカンヌ映画祭に選出されるも、上映取消し。しかし同年のヴェネツィア映画祭に選出され、審査員特別賞とルイス・ブニュエル審査員賞の2部門受賞する。だが本作はアメリカやイギリスの一部の劇場でしか公開されず、しかも様々な妨害を受け、短期間しか上映できなかった。また本編も紛失し、幻の作品とされてきた。しかし、2011年に本編が発見され、修復し2012年に復活上映。そして50年の月日を経て、ついに日本でも劇場公開される!
“なぜ、人は争い、なぜ、それを終えることができないのか?”




ギンズバーグのビート・ジェネレーションとブラックパンサー、カウンター・カルチャー・ポップが交差する1968年のスウィンギング・ロンドンを舞台に、傷ついたベトナム人の子供の写真に慄いた3人のイギリス人の若者が、ベトナム戦争における暴力のスパイラルを理解し、自分たちの無力感を乗り越えようとする…歌、証言、大衆デモを通して、ピーター・ブルックは彼の作品の中でも最も重要な作品の一本を監督した。



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